腎盂・尿管がん

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腎盂・尿管がん

こんな症状でお悩みではありませんか?

  • 痛みを伴わない血尿(肉眼的血尿)
  • 腰背部の痛み
  • 側腹部の痛み
  • 尿の出が悪い
  • 腹部の違和感
  • 全身のだるさ
  • 体重減少
  • 発熱
  • 検診で血尿の指摘をうけた

腎盂・尿管がんとは

腎盂・尿管がんとは

腎盂・尿管がんは、腎臓で作られた尿が最初に流れ込む腎盂と、それを膀胱まで運ぶ尿管に発生する悪性腫瘍です。内側の粘膜(移行上皮)から発生し、比較的まれな疾患で膀胱がんの約1/20の頻度です。腎盂がんは尿管がんよりやや多く、尿管がんは尿管の下1/3(下部尿管)に多いとされています。男女比は2~4:1と男性に多く、50~70歳代での発症が多くみられます。特徴的なのは、腎盂・尿管がんを発症した方の約20%に膀胱がんが発生することです。

このような要因が発がんリスクを高めます
  • 喫煙
  • 染料や化学薬品への曝露
  • 特定の鎮痛剤(フェナセチン)の長期使用
  • 慢性炎症(尿路結石など)
  • 特定の抗がん剤(シクロホスファミド)治療歴
  • 加齢

診断方法

尿検査

血尿や尿中がん細胞(尿細胞診)の有無を調べます。悪性度が高いほど陽性率が高くなりますが、悪性度の低いがんでは陰性となることもあります。

超音波検査

がんにより尿の通過経路が閉塞されると水腎症という状態になり、超音波により診断できます。腎盂内の腫瘍の有無や、水腎症の程度、リンパ節や肝臓への転移の有無なども確認できます。

尿路造影検査

静脈性尿路造影検査や逆行性腎盂造影検査により、病変の部位や広がり、水腎症の程度を調べることができます。

CT・MRI検査

血尿の原因となる結石との区別や、がんの浸潤程度、転移の有無などをくわしく評価できます。造影検査で腫瘍は軽度の造影効果を示します。

尿管鏡検査

尿道、膀胱を経由して尿管の中を直接カメラで観察する方法です。腫瘍を直接確認し、組織検査もおこなうことができます。下半身の麻酔(腰椎麻酔)で検査をおこなうため入院が必要です。

腎盂・尿管がんの治療

腎尿管全摘除術

膀胱がんと異なり、経尿道的切除(お腹を切らずに内視鏡で腫瘍を切除)は確立されていないため、がんのある側の腎臓と尿管を腹腔鏡手術で摘出することが一般的です。腎臓、尿管、および尿管開口部周囲の膀胱壁を一緒に切除します。リンパ節郭清を十分におこなうことで術後の再発率が低下することが報告されています。

腎機能温存手術

ひとつしかない腎臓の腎盂や尿管にがんが発生した場合、両側にがんが発生した場合、あるいは悪性度の低い表在性単発腫瘍の場合などでは、内視鏡的手術や尿管部分切除などによる腎保存手術を検討します。

化学療法・免疫療法

転移がある場合の初回治療や、手術前後の補助療法として実施します。膀胱がんで使用する化学療法と同様の薬剤を使用します。

放射線療法

年齢や合併症などにより手術が難しい場合の代替治療として、また転移巣への治療として検討します。

治療後は再発予防に向けた経過観察が重要

治療後は再発予防に向けた経過観察が重要

表在がんの治療成績は良好ですが、膀胱内に再発しやすい特徴があります。一方、浸潤がんの場合は、局所再発やリンパ節・遠隔転移を生じやすく、予後は良くありません。
定期的な膀胱鏡検査による膀胱内観察に加えて、CT・レントゲン検査などによる局所再発や転移の検索をおこないます。膀胱内再発の場合は多くが内視鏡手術で治療可能ですが、転移再発の場合は化学療法を中心とした治療をおこないます。

おはな泌尿器クリニックでの診療について

当クリニックでは、提携医療機関と連携をとりながら診断から治療まで一貫した医療をご提供しています。腹腔鏡下手術から放射線療法、化学療法まで、様々な治療に対応可能です。また、男女別の待合室と完全個室の診察室を設け、プライバシーに配慮した診療環境を整えています。血尿や腰部の痛みなどの症状がある方、検診で異常を指摘された方は、お早めにご相談ください。

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