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子どもの泌尿器疾患
こんな症状でお悩みではありませんか?
- お子さまのおなかの痛みや嘔吐
- 尿路感染症による発熱
- 陰嚢内に精巣がない
- おねしょが続く
- 包皮の赤みや痛み
- 尿の出が悪い
小児泌尿器疾患とは

小児泌尿器疾患は生まれつきのもの(先天性)が多く、最近では胎児エコー等で出生前に診断されることもあります。大人とは異なる検査や診断法、治療が必要となるため、当クリニックでは専門外来を設け、小児科と連携して診療をおこなっています。
水腎症
腎臓に尿がたまり腫れた状態で、尿の通り道に狭い部分があることが原因です。子どもの場合は主に次の部分での狭窄がみられます。
- 腎臓から尿管に移る部分(腎盂尿管移行部狭窄)
- 尿管から膀胱に移る部分(尿管膀胱移行部狭窄)
- 男児の場合、膀胱から先の尿道(後部尿道弁)
症状がなく腎機能が保たれている場合は、定期的な経過観察をおこないます。症状が続くか腎機能が低下する場合は、開腹または腹腔鏡による手術をおこないます。
膀胱尿管逆流症
膀胱の尿が尿管から腎臓へ逆流する状態です。多くは尿路感染症をきっかけに発見され、小児の尿路感染症の30~50%に認められます。自然改善が期待できるため、予防的な抗菌薬投与で経過を見ますが、改善が難しい場合は手術が必要です。
停留精巣
胎児期に発生した精巣が陰嚢内まで降りてこない状態です。放置すると精子形成機能の低下や悪性腫瘍発生のリスクが高まるため、手術で陰嚢内に固定します。精巣が陰嚢内に降りたり挙上したりする移動精巣は、多くの場合治療は不要です。
包茎
陰茎先端の亀頭部が包皮で覆われている状態です。新生児では正常な状態で、4~5歳頃から自然に亀頭が露出してきます。症状がなければ治療は不要ですが、亀頭包皮炎や排尿障害がある場合は治療が必要です。多くはステロイド軟膏で改善するため、積極的な手術はおこなっておりません。
夜尿症(おねしょ)
5歳以降もおねしょが続く状態で、5~9歳で約10%、10~14歳で約4%に見られます。主な原因として次の通りです。基本的には生活習慣の改善から始め、必要に応じてホルモン剤や抗コリン薬による治療をおこないます。
- 睡眠からの覚醒困難
- 夜間の抗利尿ホルモン分泌不足
- 膀胱容量の不足
- など
おはな泌尿器クリニックの小児泌尿器科への取り組み

当クリニックでは、お子さまの成長に配慮した診療体制を整えています。小児科と連携しながら、専門外来を設けて診療にあたっています。特に夜尿症(おねしょ)に関しては、学会に参加した際に学んだ、薬物療法を中心としながら、新しい治療法としてアラーム療法の導入も検討しています。お子様の自尊心に配慮しながら、ご家族と相談の上で最適な治療法を選択していきます。先天性疾患が中心となる小児泌尿器科領域では、早期発見・早期治療が重要です。ご心配な点がございましたら、お気軽にご相談ください。